日常の生活術

22・家庭用【太陽光発電】設置、結局のところ元が取れたのかを検証!!

太陽光発電は、「元が取れるのか?」の前提条件

約10年前の自宅を購入時に、家庭用太陽光発電の取り付けが全国的にブームになっており、取り付けることによって補助金も給付されていたので、我が家もそのことに関して異論いろんはなく、取り付けることになりました(取り付けた太陽光パネルの契約上の最大受給電力は、4kW)。

補助金申請や、その他もろもろの手続きも、自宅を建設するハウスメーカーがになってくれたのも、取り付けに関して迷いがなかった大きな要因です。

(2013年時)の売電(買取)価格は1kW/42円(10年間固定価格)

と、2022年11月現在の倍以上の価格(現在の買取価格1kW/19円)で買い取ってもらうことも決まっていたのも、理由としてあります(10年前の時点でも、買い取り価格は年を追うごとに、段階的に下がることは決まっていました…)。

2014年8月より導入された「再生可能エネルギー発電促進賦課金」(各契約者に電力会社が売電電気購入の負担を振り分ける制度)」、通称「再エネ賦課金ふかきん」と呼ばれるこの賦課金の存在も、10年前の時点から決定事項でしたので、「ん?太陽光発電があってもなくても請求されるこの制度はなんなんだ…」となり、これも取り付けの後押し理由「太陽光付いなくても取られるだけって、なんか嫌だな…」となったのも事実です。

この記事は、完全に一個人の「結果」であり、皆さんや平均的な結果で「どうなったか?」ではありませんので、そこはご注意ください。

単純に「発電量」を「買い取り価格」でかける(×)

太陽光発電で、どれだけもうけけたかを厳密げんみつに計算したいのですが、それはとても難しいです。

2022年11月現在の契約中の利用(購入)電気料金(1円以下四捨五入)で、朝・夕方(8:00~10:00・17:00~23:00・1kW/28円)、日中(10:00~17:00・1kW/夏36円・他31円)、夜中(23:00~8:00・1kW/13円)と電気代が変わり計算が面倒なのと、不定期に電気料金が上がっているのとで、過去の正確な料金が不明…と、ややこしすぎます。

さらに、売電は余った電気(余剰電気)を売る契約、発電中に自宅で電気を利用した分は、売られずに使用しているので正確な金額は、もう訳が分かりません。

なので、ここでは屋内にある太陽光の管理モニターを信用して、算出したいと思います。

2013年6月15日スタートで、現在(2022年11月14日)までの売電量が、37,650kW。

37,650kW × 42円 = 1,581,300

単純計算すると、売電開始後9年5か月で、150万円以上電気を売ったことになります。

設置当時は、「太陽光発電推進」で補助金も貰えた

2013年当時、「太陽光発電協会(国からの補助金)」なる組織があって、そこから条件を満たした太陽光に対して、補助金が支給されました。

条件は、ハウスメーカーさんが規定通りに設置してくれましたので、私たちはただ、補助金申請と受け取りをするのみ。

その額、142,800

更にうれしいことに、当時は先着順ながら、市も補助金をくれるといった時期でもあり、何とか先着に「滑り込みセーフ」で申請が通った(ハウスメーカー談)のでラッキーでした。

その額、40,000

以上の結果、太陽光設置から今現在までの見かけ上の総利益1,764,100

太陽光設置価格、初期投資はいくらだったのか?

そもそも、太陽光発電システムの設置工事に、いくらかかっていたのかを、当時の見積書を引っ張り出してきて見てみました。

太陽光発電工事代1,773,400 + 管理モニター代(取付代含)32,600 = 1,806,000

そうなんです!

1,806,000円 - 1,764,100円 = -41,900

この計算で行くとまだ、元が取れていないことになってしまいます。

しかし、発電して自分で使っている分(自給)があるのです。

ここがややこしい部分。

ここで、条件を変えて…

単純に発電した分を、自分では使わずにすべて売電していたとすると、単純発電量は46,632kW × 42円 = 1,958,544円に変化します。

そこに先ほどの補助金をプラスすると、2,141,344

2,141,344円 - 1,764,100円 = 377,244

この考え方だと、既に元は取れて、約38万円の利益が出ているのです。

基本的に私の契約では、自分で発電した分を全部売るという設定はできません。

が、もし蓄電システムまで準備してあった場合は、夜中の安い電力を購入し、蓄電池に蓄え、日中の利用は蓄電池から使用し、自宅で発電した電力をすべて売電することは可能な方法です。

しかし、蓄電システム(取付、設置、申請等が必要)は、安価な物の現在価格でも100万円越えであり、採算が合うのかもあやしいところ。

「パッと見」で判断してしまえば、全売電での利益が377,244円なので、採算は合っていなさそう(例えば150万円の蓄電システムを当初から付けていたとしても、約110万円の損失。

仮に蓄電池購入に補助金があったとしても、あくまで「補助」なので、それが購入額の50%を超えたりするようなことはない(購入価格のほとんどを補助することはない)でしょうから、どのみち損失は確定的ですね。

この検証で私の場合限定ですが、蓄電システムを購入せずに、約38万円の利益(発電の自己利用分を1kW/42円で売電したと仮定)を素直に喜んでいた方が結果的に「正解」っぽいです。

もし、蓄電をしていたとしても…

ここで、「自分のところで蓄電して使用しているんだから、電気の購入金額は抑えることが出来ただろう…」と言った意見も出てくるところですが、電気の購入額は一番高い時間帯でも36円です(現在価格で、現在の方が値上がりしている状態)。

1kW/ 売電価格42円 ⇆ 購電価格36円

なので差額は6円で、売った方がお得であることは一目瞭然。

一瞬、売るよりも安く変えていることに錯覚さっかくしてしまいそうですが、同じ1kWを準備するのに36円で買ってくるのか、6円プラス(42円)で売ってから6円安い(36円)状態で帰ってきてもらうかの違いがあります。

発電できる電気量は同じですから、電気の自給自足に価格はありません。

蓄えて利用するよりも、購入額より高く売れている状態では、売っていた方がお得と言えると思います。

これからの予定

国(経済産業省)による再生可能エネルギー電力の買取制度(一定期間固定価格買取)、通称「FIT買取制度」の価格は10年間で終了します。

私の家の太陽光発電の売電価格1kW/42円も残すところ、後7か月ほどで終了です。

その後の買取価格は42円 → 7.15円(現在価格)にまで急落します。

現在の売電価格の毎月の平均はおよそ13,000円なので、それが,200円程度になってしまうということですね。

それでも、蓄電システム等を準備しようとは思わないです。

採算が合わなそうなのは、体感的にわかりますから。

一つだけ、現実的であり、やってもいいなと思う事は、PHVやEV車を購入して、自宅に充電用コンセントだけ設置し、利用するといった方法。

ただ、日中家に車を置いておかなくては、太陽光発電での充電はできないし、その車自体も現在はまだ、言い方は悪いのですが「お金持ちの道楽」レベルの販売価格(実用的な価格ではないということ)だというのが個人的な見解です。

なので、やってもいいかとは思うけれど、必要な買い物かどうか問われると、「必要がない」という答えに落ち着いてしまいそうです。

買取価格は現在の6分の1程度まで減りますが、そのまま電力会社に「売電継続」が、今現在わたしの第一選択肢になりそうです。

まとめ

以上、「太陽光発電設置で元が取れて、更には利益にもなるのか?」

の検証でしたが、私の家の場合で、自己利用分を売電したと仮定すると、設置から今現在で377,244の利益が発生しているという結果になりました。

これは、太陽光の規模や住んでいる地域や環境の影響を大きく受けるものであり、みんなが同じ結果になるものではありません。

ある意味「投資」と同じですね。

私の住む地域は、晴天率が高い方なので、良い結果に結びついているのもあると思います。

今後は保証期限の過ぎてくるものもありますので、太陽光発電を継続する場合はメンテナンスも必要になってくることでしょう。

そこで、また万単位のランニングコストがかかるわけですから、最終的に・・・・本当に儲けになっているかも怪しいところです。

それでも、家庭菜園のように「電気を自給自足」するのも悪くはないと思いますし、後悔は一切ありません。

今回は、何かをお勧めするような記事内容ではありませんが、「結果、こんな感じでした…」と言ったところですね。