56.冬季「冬用タイヤ規制」の判断の仕方!
冬季「冬用タイヤ規制」の判断の仕方
近年、降雪時にノーマルタイヤのまま平気で車を走らせ、凍結によるスタック(タイヤの空転で動けなくなること)などで渋滞を引き起こす事例をよくニュースで見かけます。
国道等の一般道は、降雪地帯以外でタイヤに関しての注意喚起はしますが、タイヤ規制をすることはあまりありません(一般道ではタイヤ規制よりも、通行止めの可能性が高い)。
しかし、高速道路では名の通り高速で走らせるために、冬季間にノーマルタイヤの走行は危険性が高いため、特に降雪地帯や天気による降雪の可能性が高い場合は、「タイヤ規制」をして安全性を確保します。
いわゆる「冬用タイヤ規制」です。
この規制がかかると、ノーマルタイヤで高速道路に侵入することはできません(タイヤチェックを行っている場合)。
高速道路上で走行途中からの規制開始の場合は、チェックするICか、チェック場所がSA・PAの場合は次のICで降ろされます。
この規制で通過できるタイヤは、スタッドレスタイヤとオールシーズンタイヤ(条件付)のみです。
㊟・条件付とは、オールシーズンタイヤには「自称」と「規制クリア」の2種類が存在しているため。
「オールシーズンタイヤ」は、タイヤ側面に「M+S」表示と「スリーピークマウンテン・スノーフレークマーク(山の形をした枠の中に、雪の結晶が描かれたマーク)」表示の2つが刻印されていないと「冬用タイヤ」としては認められていません。
※ ↑「スリーピークマウンテン・スノーフレークマーク(3PMSF)」
海外産のタイヤにあるそうなのですが、自称「オールシーズンタイヤ」には「M+S」刻印のみしかない場合あり、これだけでは基準(スタッドレスタイヤと同等)を満たしていないことになります。
「M+S」は「マッド&スノー」と言って、性能試験などはなく、自主的に「泥や雪に対応してます…」と言う主張の刻印。
よって、オールシーズンタイヤは、「スリーピークマウンテン・スノーフレークマーク」が判断基準(冬用タイヤの国際基準をクリアしている証)になるのです。
因みに、スタッドレスタイヤも当然のことながら、この2つの刻印は記されています。
㊟・冬季、使用タイヤに関係なく、スタックなどして渋滞を引き起こす原因になった場合は、「道路交通法」の「滑り止め措置義務違反」と言う違反(減点無・罰金有)になる場合があります…事業用車両はさらに厳しく、場合によっては行政処分の対象です…当然のことながら規制を無視して通行した場合には、別の「道路交通法」が(通行禁止違反等)問われる可能性もあります。
「スタッドレスタイヤ」と「スノータイヤ」の違い
タイヤに関して検索していると、「スノータイヤ」という表現を見かけます。
結論からすると「スノータイヤ ≒ スタッドレスタイヤ」という理解でも、生活や知識に差し支えありません。
広義(広い範囲の意味)では、スタッドレスタイヤを含む「全ての雪道対応タイヤ」を「スノータイヤ」と呼びます。
先ほどの「オールシーズンタイヤ」などもそうです。
トラック等の大きなタイヤで見かけることが多いのですが、タイヤ側面に「SNOW」と刻印がある場合もあります(一応これも「スノータイヤ」として、「冬用タイヤ規制」は通過できるようです)。
普通車に関して「冬用タイヤ規制」時は、「M+S」と「スリーピークマウンテン・スノーフレークマーク」の2つの刻印がなければ「冬用タイヤ」とは認められませんので、これが判断基準になります。
重要!!ここが「判断基準」
それでは、分かりやすい単純な表で判断基準を示したいと思います。
㊟・現在の一般的なルールに基づいており、場所・場合によっては「オリジナル(地域独自の)規制」でタイヤ規制をする場合もあります…この表は、NEXCOやJAHICなどの公開されている情報から得た見解であり、必ず正しいわけではありません…ご理解の上で参考にしてください。
| 通常時 | 冬用タイヤ規制 | チェーン規制 | |
| ノーマルタイヤ | 〇 | × | × |
| スタッドレスタイヤ | 〇 | 〇 | × |
| オールシーズンタイヤ | 〇 | 〇(要2刻印) | × |
㊟・「オールシーズンタイヤ」は、先ほどの2つの刻印があってはじめて「冬用タイヤ」と認められます…2つの刻印があれば〇という事です。
「タイヤ規制」と「チェーン規制」
「タイヤ規制」についてはこれまで、記してきた通りなのですが「チェーン規制」は、また別物です。
以前は、四輪駆動車であったりスタッドレスタイヤ装着車であれば「チェーン規制」でも通してくれる場合があったのですが、現在ではルールを統一化したようで、この規制がかかるといかなる車であっても、チェーンを巻かないと通行できなくなりました。
| 通常時 | 冬用タイヤ規制 | チェーン規制 | |
| ノーマルタイヤ | 〇 | × | × |
| スタッドレスタイヤ | 〇 | 〇 | × |
| オールシーズンタイヤ | 〇 | 〇(要2刻印) | × |
| ノーマルタイヤ+チェーン | × | × | ※(条件付き) |
| スタッドレスタイヤ+チェーン | × | × | 〇 |
| オールシーズンタイヤ+チェーン | × | × | 〇(要2刻印) |
㊟1・「ノーマルタイヤ+チェーン」の「※条件付き」とは、主に一般道の降雪等により、急を要する場合に認められる組み合わせです。
㊟2・高速道路などの「冬用タイヤ規制」→(からの)「チェーン規制」の場合には認められません(「チェーン規制」はより重い規制なので、そもそも「ノーマルタイヤ」は「冬用タイヤ規制」段階で引き止められてないとおかしいのです…)。
㊟3・一般に「冬用タイヤ規制」→「チェーン規制」→「通行止め」の順で、「軽い→重い規制」になっています。
例えば、「峠超え」や「スキー場付近」での急な天候変化による降雪などが、「ノーマルタイヤ+チェーン」でも問題がない状況です…もちろん数年に一回しか積もらないような平地(街中)でもこの組み合わせで問題はありません。
但し、先ほど述べたようにチェーンの巻き遅れなどで、スタックや立ち往生した場合は「道路交通法違反」になる可能性がありますのでご注意を。
経験談なのですが、凍結道路ではFF車(前輪駆動)・FR車(後輪駆動)どちらにせよチェーンを巻くのは駆動輪なのですが、「ノーマルタイヤ」では巻いてない側のタイヤが当たり前に滑りますので、運転には細心の注意が必要です。
自分の車の駆動輪がわからない場合は、取説にもありますし、スマホで「車種(ご自身の車の)」・「型式(ご自身の車の)」・「駆動輪」と入れて検索をすれば直ぐに出てきます。
では、「四輪すべてにチェーンを巻くのは?」と考えがちなのですが、意味がなく危険な上に故障の原因になるのでやめましょう(メーカーも推奨してません)。
「チェーン規制」通行に関して「オールシーズンタイヤ+チェーン」は、当然のことながら先ほど説明した、2つの刻印があることが前提条件です。
要確認!!「オリジナル規制」
まれに、その「地域独自の規制看板」なんかがあったりします。
下の画像は、長野県で実際に見たことのある看板の一例です。
この道路では「冬用タイヤ規制」がかかった場合に、このように扱われます。
ですが、現在「スノータイヤ」という商品は流通をしておらず、基本的には「スノータイヤ=スタッドレスタイヤ or 基準を満たしたオールシーズンタイヤ」ということになると思います。
㊟1・「スノータイヤ」と呼ばれるタイヤをより分かりやすく説明すると、「スパイクタイヤ」走行が法律で禁止され、凍結道路にも対応できる「スタッドレスタイヤ」が開発されるまでの数年間に、雪用タイヤとして流通していた「軟性ゴムを使用したタイヤ(側面に「SNOW」と表記がある)」を指し、現在は製造もされておらず(スタッドレスタイヤよりはるかに劣る性能のため)一般的には存在しないタイヤです(狭義の「スノータイヤ」)。
㊟2・「オールシーズンタイヤ」が「×」になっていますが、これも先ほど述べた「スリーピークマウンテン・スノーフレークマーク」の無いタイヤを指し、実際は2つの刻印があれば(保証はできませんが…)通行できます(広義で「スノータイヤ」に、基準を満たした「オールシーズンタイヤ」も含まれるため)。
このように地域独自の規制もありますので、注意(確認)が必要です。
まとめ
「タイヤ規制」と言われて、イメージが沸きづらく、正確な分類もわかりずらいのでここにまとめてみました。
細かく分類していくとややこしくなり、「この場合は?」みたいな状況が訪れます。
そんな時にこの記事の表を参考にしてもらえたら、わかりやすく解釈できるでしょう。
但し、タイヤも劣化していたり、車検通過できないような溝の深さではタイヤ本来の性能が発揮できずに、事故やトラブルのもとになります。
事故が起きなくても、雪道や凍結道路でのスタックや立ち往生は他車や付近の住民の方々に多大な迷惑をこうむりますので、「自分さえよければ…」という考えは捨て、安全・確実な方法で走行してください。






